プレ集会のメインスピーチでは、兵庫県被爆二世の会・壺井宏泰さんの講演が行われました。壺井さんは現に舞子高校の物理の教員で、二年前から原爆投下の爆心地で被爆した父の体験を語る活動を引き継ぎ、国内外で原爆の実相を伝えています。

壺井さんの講演内容は『原爆投下から80年 核兵器廃絶に向けて進もう』で、98枚の画像を駆使し説明しました。壺井さんが高校生になった頃、それまで沈黙していた父が、50代の半ばから被爆体験を語り始めたいきさつを述べました。多くの被爆者は、@地獄のような光景を思い出したくない、A家族が差別されるかも知れない、との理由から、実相を家族にも語らず亡くなっていきました。でも父は、アメリカと旧ソ連による核戦争のキューバ危機に直面、二度と核兵器を使わせてはならないことから、決然と体験を語り始めたのです。会場の画像に、父が描いた絵や広島市立基町高等学校の生徒たちが多くの被爆者からの聞き取りで描いた「原爆の絵」8枚が写されると、参加者は食い入るように見つめました。
壺井さんは、こうした原爆被害者の実相をもとに、「原爆や原発のエネルギーの基本知識」「黒い雨の広がりと、福島原発事故の放射能の広がりの類似点」「福島原発事故による被曝や世界中で広がるヒバクシャ」「日本被団協へのノーベル賞受賞の意義」「ウクライナ戦争などによる危機感と人々が立ち上がる期待感」などなど、大きなスケールで様々な状況を説明し参加者に感動を与えました。