九条守れ 週刊ニュース No.975 2024年10月3日(木)
いまの社会を、憲法通りにつくり変えよう

地球温暖化から沸騰化へ・・この10年間の温室効果ガス削減が最重要
  自公政権の七次エネルギー計画では、世界の取り組みに逆行・・ みんなの声で変革を  
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https://www.enecho.meti.go.jp/category/others/basic_plan/opinion/2024.html

1.プロセスの問題
 エネルギー基本計画策定プロセスには、市民が参加する場がありません。今回も国会論議ではなく審議会と閣議決定で決めてしまうやり方は根本的に間違っています。エネルギー基本計画審議会は現在16人の委員がいるが殆ど原発推進者です。審議会における検討に若い世代を含む多様な立場の専門家や環境団体、市民の参加を確保するとともに、民主的で透明なプロセスによる「国民的議論」を行うことを求めましょう。
2.野心的な気候変動目標が必要
 脱炭素への視点が日本は弱く、パリ協定遵守を前面にすべきです。脱炭素目標は、日本は「2030年に2013年比46%減」と極めて低く、イギリスの「1990年比68%減」、ドイツの「1990年比65%減」などと較べてもひどすぎます。エネルギー基本計画の見直しとあわせ、2030年の温室効果ガス削減目標を、1.5℃目標やCOP28合意に整合させ、先進国としての責任を果たせる水準に引き上げることが必要です。
 加えて、2035年に向けた新たな「野心的な削減目標(*)」を設定し、遅くとも2025年2月までに国連に提出することが必要です。
*「世界全体で2035年までに60%以上削減(2019年比)」を大きく上回る目標
3.2035年までに、原子力を使わずに電源の脱炭素化を
 第六次エネ基でも委員から多くの疑問は出されていました。つまり「原発への依存を減らすというコトバがあるのに、なぜ原発20%にするのか」の答えがないままでした。
 さらにGX以降、原発推進を「国の責務」へと大転換し、老朽原発再稼働だけでなく新増設や「革新炉」なるものに膨大な資金投入の動きも出てきました。今回はAI化への時代で電力需要も増大するとの理由も付け加え「原発電力の必要性」も強調しています。
 原発を優先すると、いま日本で起きている再エネ発電の出力抑制・出力制御の時代となり、再エネ発電の発展にブレーキがかかります。G7サミットで合意されている「2035年までに電源のほぼすべてを脱炭素化する」目標は、原子力に頼らず省エネと再エネで実現する必要があります。
 COP28で合意された「化石燃料からの脱却」と「2030年までの再エネ設備容量3倍及びエネルギー効率改善率2倍」というグローバル目標に、先進国である日本として大きく貢献する必要があります。
4.原子力は新増設・リプレースや新型炉の開発をやめ、期限を定めて廃止を
 能登地震による志賀原発の状況から、あらためて地震・津波・火山の日本列島に原発は不要なことが明らかになりました。大きな地盤ごと移動する能登半島の事態に、耐震性はもとより原発施設全ての損傷が発生する危険も露呈し、また複合災害によって、避難も屋
 
内退避も不可能な日本の国です。さらに全国の「核のゴミ」の存在も地震・津波・火山列島での危険性を明示しています。
 現在、産業界や電力業界は、原発の新増設・リプレースを明確に書き込み、これまでの大方針である「原発依存度の低減」の削除を求めています。
 よって私たちは、原子力について、再稼働、運転延長、新増設・リプレースや新型炉の開発をやめることを求めます。原子力規制や避難計画なども見直す必要があります。既存の原発も期限を定めて廃止が必要です。
5.化石燃料を延命する新技術には頼らないこと
 「脱炭素」を掲げながら、内容は原発活用と並んで石炭アンモニア混焼火力推進へ。決定的に重要なこの10年に実用化が間に合わず、実現可能性が不確実かつ高コストで、環境・社会への悪影響が懸念される化石燃料関連の新技術(水素・アンモニア、CCS 等)にのめり込もうとしています。例えば地中に貯留する「CCS」などへも今後10年で20兆円規模の支援をするとしています。これらは、国際的には「グリーンウォッシュ」と言われ、つまり「みせかけの環境対策」か「課題の先送り」と非難を浴びている日本なのです。
6.クリーンな雇用の確保や地域への支援、人々のくらしのサポート、格差や不平等の是正を
 化石燃料・原子力の推進者・推進企業は、座礁資産の恐れやこれまでの雇用関係を心配する立場で温存・推進を表明します。
 従って原子力と化石燃料から、省エネ・再エネを中心とした産業・社会構造への公正な移行が円滑に進むよう、クリーンな雇用の確保や地域への支援、人々のくらしのサポート、格差や不平等の是正に取り組む方針が必要です。



※10/8(火)12:15「三宮東遊園地入口」恒例憲法昼パレード
※10/11(金)12:15「神戸大丸前」原発やめよイレブン宣伝


★☆★  11月3日(日)  12:30〜
   日本国憲法公布78周年神戸憲法集会

 主催:兵庫県憲法会議
 場所:北区すずらんホール
 文化行事:ギター演奏・近藤暢朗さん
    アコーディオンなど・広瀬一葉さん
 お話:上脇博之さん・神戸学院大学教授
   『日本国憲法と日本の
       民主主義の現状を考える』
 参加費:¥1000 高校生以下無料
  (連)078−351−0677


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