九条守れ 週刊ニュース No.962 2024年6月27日(木)
いまの社会を、憲法通りにつくり変えよう

「もし戦争になれば日本は・・」想像も必要
いま軍拡賛成の人とも語るべきとき
 憲法改悪阻止兵庫県各界連絡会議(兵庫県憲法会議)は6月22日に2024年度総会を開催し19名が参加しました。
 はじめに石川康宏神戸女学院大学名誉教授の講演が行われました。教授は「安保三文書の具体化と日本の軍事国家化」をテーマに、まず「もし戦争になれば・・不安と迷いの中で、何をうったえていくかに焦点を当てる」ことにしたいと述べ、以下のように語り続けました。
 2015年戦争法強行で平和のカベが壊され、本当に戦争するため敵地攻撃の実践へはじめて踏み込みました。さらに岸田政権は自衛隊を米軍の「下請け部隊化」としました。そして米の軍需産業の儲けに奉仕するとともに、日本の自衛隊の武器調達だけでは儲けにならないので、世界への武器売り込みも開始しました。
 多くの国民はウクライナ・イスラエルの戦争状況があるので、軍拡も必要と思う人もあり、「不安・迷い」いっぱいの状況となっています。しかし「もし戦争が起こったら国のためにたたかいますか」の世界的な調査によると、アメリカ人が第一位で、逆に日本は最低で、一応戦後の平和教育もあって、9条改正には「迷い」は増えているものの“ゆらぎ”状況となっています。
 ここで重要なのは「何を知らせ、語り合うのか」で、「もし戦争になれば日本は!?」を想像することが必要です。日本にはウクライナのように逃げ場はありません。米軍の司令のもと敵地攻撃するやいなや自民党議員も述べるように、“報復”で島国日本は焼け野原となります。原発に命中すれば悲惨です。エネルギー・食糧の自給率は第二次大戦前より日本は低く、多少有る備えも防衛省・軍部が先取りし、多くの人々は熱死・餓死となります。「抑止力のため軍拡も必要」と言うひとびとにもこうした実態は伝えなければなりません。
 ではどうすればよいのか。世界で今東アジアだけがベトナム戦争後から「戦闘死者数が激減」しています。軍拡以外の“絶対に戦争しない人々の努力”が ASEANの人々によって構築されているからです。 ASEANの人々は、その域外の各国、例えば中国・米国などに常に「戦争をしない約束」を求め続けています。いまこそ日本外交は「第9条・日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し・・」で ASEANの国々とともに先
 
頭に立つべきです。
 私たちの運動の力を、どう強めるのかについて、特定の人ばかり話すスタイルではなく、あらゆる参加しやすい環境づくりを工夫し、具体的に何をどうするのか・・ご一緒にやりませんか、というよびかける活動にしようとまとめました。
 このあと憲法会議幹事の梶本修史さんから、軍拡で兵庫県内の基地強靱化かの実態や非核神戸方式に迫る動きなどを、また新婦人荻野潤子事務局長から学校や役所での原爆展やこどもを戦争から守る運動のもようが報告されました。
総 会
 2024年度兵庫憲法会議総会は、木下智史事務局長によって活動報告と今年の方針が提起され、参加者の意見(あらためて憲法の原点を語ろう、憲法カフェの場をもっと多く)も含め決定されました。


★☆★  7月7日(日)  14:00〜
 平和憲法を守る須磨区共同センター第18回総会

 場所:板宿自治会館
 お話:石田正夫さん
  『自衛隊誕生70年「自衛隊と9条」』
 このあと総会議事
  (連)078−731−0672

★☆★  7月20日(土)  10:00、13:30
    『戦雲・いくさふむ』上映会

 主催:須磨区平和委員会
 場所:長田区文化センター3階大会議室
 上映協力金¥1000、大学生¥500、高校生以下無料
  (連)078−735−2606

★☆★  7月21日(日)  10:00〜
   桜ヶ丘・押部谷9条の会・再開のつどい

 場所:桜ヶ丘自治会館別館2階
 オープニング・憲法讃歌「憲法 日本の誇り」
 木下智史関西大学教授のお話を聞いて皆で考える
  提案⇒今、私たちにできることはなにか
  (連)078−995−4522


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